FREEDOM Paper Sleeve Collection vol.4
60年代から70年代にかけ、沈滞したジャズ・シーンに新たなる生命を吹き込んだインディペンデント・レーベル,FreedomのUK Polydor原盤による復刻第4弾!
昨年13年振りとなるニュー・アルバムをリリースし、その健在ぶりを世に知らしめた元祖スピリチュアル・ジャズ・レーベルStrata-Eastの創立者、チャールス・トリヴァーが1969年にロンドンに残した記念すべきデビュー・アルバム!
「彼のコルトレーン・ジャズへの傾斜、それは当アルバム2曲目のオン・ザ・ナイルで明白である。荘厳とも言えるこの曲のオープニング部分に於いて、聴き手はすでにあのコルトレーン・モードの世界へと導き入れられよう。けれどここに聞かれるのは決してコルトレーン・ジャズの模倣ではなく、トリヴァーによるコルトレーン・モードのたくみな利用といった方が正しいだろう。アドリブ部分に於いても、えも言えぬ6/4のリズムに乗ってトリヴァーとカウエルがコルトレーンとタイナーに挑戦しており、その二人の情念はC&Tを鏡で眺めたごときT&Cの熱い世界を創り上げて立派である。~多くのジャズ・ミュージシャンの中でも彼が特に注目され話題とされるのは、NEWを目指しながらもジャズの伝統から足を離さなかったこと、NOWを目指しながらもポップに堕落しなかったこと。この2つが重要なファクターとなっているからであろう。このアルバム最終曲スパーに於ける彼の好演が何よりもよくそのことを物語っている。ブラスそのものとも言えるトリヴァーのアドリブは、理屈抜きでジャズの楽しさを伝えてくれるが、そのトリヴァーもさることながら、筆者は彼に先だつカウエルのエクスタシーとも呼べる6コーラスのアドリブだけの為にもこのアルバムを手に入れたであろうことを告白しておこう ・・・・久保田高司(前回発売時ライナーより)
メンバー:
チャールズ・トリヴァー(tp)
スタンリー・カウエル(p)
スティーヴ・ノヴォセル(b)
ジミー・ホップス(ds)
録音:1969年/ ロンドン録音
曲目:
1, プライト
2. オン・ザ・ナイル
3. ザ・リンガー
4. マザー・ウィット
5. スパール