
ブラジリアン・ギタリスト&シンガー、 ポリーニョ・ガルシアのクワイエットなソロ・プロジェクト第2弾。
君に捧げるメロディ~プレイズ・スタンダード2 / ポリーニョ・ガルシア

2017/5/24 release
君に捧げるメロディ~プレイズ・スタンダード2 / ポリーニョ・ガルシア
How do you kepp the music playing? / Paulinho Garcia
MZCF-1348 (fab.) ¥2,400(税抜)
そのジェントルなギーター・プレイとメロウな歌声でリスナーを魅了するポリーニョ・ガルシアの静かなるマスターピース。ルグラン作のアルバム・タイトル曲をはじめブラジルが生んだ名コンポーザー、ノエル・ホーザやカルトーラ、バーデン・パウエルなどの通好みのボサノヴァ、そしてデイヴ・ブルーベック、ガーシュウィンのジャズ・スタンダードまで多彩なカヴァー・センスも嬉しい初夏の宵に相応しいクールでまろやかなアルバム。
「リオの最も伝統あるサンバ・スクール、エンタサォン・プリメーラ・ヂ・マンゲイラの創設者の一人でもある、サンバのレジェンド、カルトーラ(1908年~1980年)。ブラジル・ポピュラー音楽の原点であると多くのミュージシャンに高く評価されるノエル・ホーザ(1910年~1937年)。そして、本作11曲目に収録の「トリステーザ」はセルジオ・メンデス&ブラジル66の演奏でも知られるが、この曲とメドレーで歌われるのがサンバの名曲「モーホの声」で、この曲を作曲したゼー・ケチ(1921年~1999年)。この3人の作曲家の楽曲を取り上げたことに、ブラジル人音楽家としての、彼の矜持を感じる。そして、それらの楽曲の演奏には、「ブラジルの豊饒な音楽風土が生んだ永遠の財産をこのアルバムを聴く人たちと共有したい」というリリシズムが息づいていて、しかも、彼は、強い意志の力で、それを誰のものでもない自らの流儀で伝えようとしているのだ。しかし、ポリーニョ・ガルシアは肩肘を張ったりはしない。本作に収められた米国のスタンダード曲や彼のオリジナル曲など、他の楽曲でもそうだが、演奏には、ポリーニョの音楽への優しい眼差しがうかがえ、そこに流れるのは、彼と音楽との親密な関係性である。そして、柔らかで穏やかな空気感。ポリーニョ・ガルシアのギターと歌声の絶妙なコンビネーションによる極上の「弾き語り」から生まれる音楽の至福を、本作で堪能してほしい。」
・・・ライナーより
ポリーニョ・ガルシア:
1948年8月16日、ブラジル・べロ・ホリゾンテ生まれ。9歳の頃から地元のラジオで歌う。10代の頃は、ドラムを叩き、後にベースに転向、ベース奏者、アレンジャー、TVコマーシャルの作曲家としてブラジルのTVで活躍。アメリカのシカゴで活躍していたブラジル出身のドラマーのDede Sampiaoの招きで1979年に渡米、彼のバンド「Made In Brazil」でベース奏者として1991年までプレイする。1991年からギターを主楽器として自己のバンド「Jazzmineiro」を結成、1996年に発表したCDは、アメリカの新聞や音楽誌で高い評価を得る。2008年7月にシカゴ・ミレニアム・パークで行われた彼とジョアン・ドナートのボサ・ノヴァ50周年記念のコンサートには、12,000人もの聴衆が押し寄せた。近年はポーランドのシンガー、グラジーナ・アウグスチクと世界中をツアーしている。日本へもスリー・フォー・ブラジルとして2002年の富士通コンコード・ジャズ・フェステイバル、2004年の富士通ジャズ・エリート・コンサートで来日している。2014年にはグラジーナと共に丸の内コットンクラブに出演し好評を博した。グラジーナとの共演アルバム「ふたりのボサノヴァ~ビートルズ・ノヴァ」、ソロアルバム「ひとり~プレイズ・スタンダード」(共にMUZAK)がある。今年2月に丸の内コットンクラブで行われた単独公演では彼の声とギターのみで聴衆を魅了した。
1.君に捧げるメロディ
2.沈黙のバラ
3.細い腰
4.コーリング・フォー・マリア
5.さようなら私の夢
6.悪魔のボレロ
7.不幸の予感
8.ヴィラの魅惑
9.オサーニャの歌
10.恋の執念
11.トリステーザ
12.エンブレイサブル・ユー
13.テイク・ファイヴ
14.あなただけを
15.私の友達
メンバー
ポリーニョ・ガルシア:ギター、ヴォーカル
録音:2017年1月/カルフォルニア