リヴァプール出身のUKフォーク系シンガー・ソングライター、キャスリン・ウィリアムス。 チェット・ベイカーの影を感じさせる初のジャズ・アルバム!
ふいに届けられた嬉しいサプライズ。まさかヴィブラフォン奏者のアンソニー・カーを迎えて、こんな素敵なジャズ・スタンダード集を吹き込むとは。かつて友人が教えてくれたように、僕もこの作品を、まだ彼女の存在を知らない、ジャズ・ファンの友人たちにおすすめしたい。生粋のジャズ・ヴォーカリストでは出せない、適度にゆるやかな空気感、そしてフォーキーな肌触り。こんなに“絶妙”を感じさせる作品、そうそうないと思うから。・・山本勇樹
曲目:
1.ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ
2.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
3.エヴリタイム・ウィー・セイ・グッドバイ
4.アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー
5.ライク・サムワン・イン・ラヴ
6.ザ・ヴェリー・ソート・オブ・ユー
7.ザ・マン・アイ・ラヴ
8.エンブレイサブル・ユー
9.ストーミー・ウェザー
10.オータム・リーヴス
11.ムーン・リヴァー(ボーナス・トラック)
メンバー:
キャスリン・ウィリアムス:ヴォーカル
アンソニー・カー:ヴィブラフォン
ジョン・ソーン:ベース
マーティン・ショウ:トランペット、フルート
サイモン・エドワーズ:キーボード
キャスリン・ウィリアムス:
1974年リヴァプール生まれ。フォークシンガーだった父親の影響で幼少からピアノを習得。その後独学でギターを始める。
ニュー・キャッスルでアート・スクールに通いながら音楽活動を続け卒業後PJハーヴェイのコラボレーター、ヘッドと共にデモを録音。そして自身のレーベルCaw
Labelを設立しファースト・アルバム「Dog Leap Stair」をリリースし注目を集める。次の「Little Black
Numbers」でマーキュリー・プライズにノミネートされ一気にブレイクし自主制作でありながら30,000枚を超えるセールスを記録。2002年にメジャー・レーベルからリリースされたサード・アルバム「Old
Low
Light」はTimeout誌で天才と評されるなど多くのマスコミから絶賛された。続く初のカヴァー・アルバム「Relations」では、ニール・ヤング、レナード・コーエン、ジャクソン・ブラウン、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドからニルヴァーナ、ペイヴメントまで抜群のカヴァー・センスで世界中の音楽ファンを唸らせた。その後ビョークなどを有するレーベルOne
Little
Indianと契約し良質なアルバムをコンスタントに発表しながらも内向的で地味なキャラクター故、メジャー・シーンからは遠ざかっていった。11枚目となる本作では念願のジャズ・スタンダードに挑戦、彼女ならではの心打つ美しさと静かさとを湛えた素晴らしいジャズ・アルバムとなった。