全ての子供達と子供の心を持ち続ける大人たちへ
聴いた誰もが優しい気持ちになれるダイアナからの素敵な贈り物。
今やヴォーカル王国、カナダを代表するシンガーとして成長したダイアナ・パントン。ストリングスを交え大人の恋心を切々と歌い上げた前作『レッド』以来2年ぶりとなる待望のスタジオ最新作。「不思議の国のアリス」や「星に願いを」、そしてカーペンターズの「シング」など親しみやすい曲を中心に誰にでも楽しめる素晴らしい内容となっている。
かつて大人もみんな子どもだった。音楽を聴いて、ふと遠い記憶がよみがえったり、大切な思い出が頭をよぎったりすることがある。誰にでも音楽の魔法がささやか幸せを運んでくれるのだ。
ダイアナ・パントンは僕がここ数年で一番夢中になっている女性ジャズ・ヴォーカリストの一人だ。可憐な表情を映しだす歌声、気品ただようロマンティックなメロディー、ほどよく抑制の効いたアンサンブル、深い愛情が込められたカヴァー曲、どれをとってもピュアな感性が満ち溢れていて、心から好感を抱くことができる存在である。~透明感のあるヴィブラフォンやたおやかなチェロの音色を効果的に色付けした、淡くまろやかなアレンジメントはドン・トンプソンによるもので、密やかな室内楽アンサンブルがドリーミーな世界観を見事に描いている。例えばMUZAKのカタログでいうなら、プリシラ・パリスの『Priscilla Loves Billie』のようなインティメイトな手触りも感じられるし、「子ども」というキーワードを踏まえればエイブラムズ先生とストロベリー・ポイント小学校4年生の作品と並べて置いても何ら違和感はない。そしてジャッキー・リーがイラストを手がけたアートワークも、まるで絵本をめくるような楽しさがある。愛らしいイラストを眺めながら、音楽に耳を傾けてみるものいいかもしれない。
・・・山本勇樹(ライナーより)
曲目:
1. イン・ザ・ワールド・ブ・マイ・オウン
2. 不思議の国のアリス
3. ピュア・イマジネイション
4. イマジネーション
5. シング
6.アイム・ゴーイング・トゥ・ゴー・バック・ゼア・サムデイ
7.レインボー・コネクション
8.リトル・シングス
9.星に願いを
10. ハーフウェイ・ダウン・ステアーズ
11.エヴリバディ・スリープス
12.スリープ・イズ・ア・プレシャス・シング
13.ハッシャバイ・マウンテン
14.スランバー・バイ・ダーリン
メンバー
ダイアナ・パントン(vocal)
ドン・トンプソン (bass, piano, vibraphones)
レグ・シュワガー(gutiar)
コンラート・ブロエメンタール (cello)
録音:2014年8月 /トロント
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