若き日のキース・ジャレットに多大なる影響を与えた伝説のピアニスト、ジョン・コーツJr.の代表作が遂にCD化!
日本でのコーツ・ブームのきっかけとなりベストセラーを記録したセカンド・アルバム。
★スイングジャーナル誌ゴールドディスク受賞作
「アルバムには全9曲が収録され、ルイ・アームストロングのテーマ曲としても有名な「When It's Sleepy Time Down South」を除き、すべてコーツによるオリジナル曲で構成されている。このオリジナル曲がどれも魅力的に輝いている。微風のようにひらりと響く明快でクラシカルなタッチに、幅広い音楽性がうかがえる「Prologue」。ジャズというよりはポピュラー・ミュージックの手触り、さらにいえば同時代のキャロル・キングのようなシンガー・ソングライターの作風にも通じる「Never Have Known An Esther」。リズミカルなタッチに胸躍るゴスペル風の「Sketch」。ノスタルジックで人懐っこいメロディーが、作曲家としての才能を十分に感じさせる「Mixed Feelings」。繊細な心の動きを鍵盤に映したロマンティシズムあふれる「Homage」。古き良きアメリカン・ミュージックのルーツを垣間見られるラグタイム風の「Something Kinda Silly」。やはり「Never Have Known An Esther」と同様に、コーツの温かな人柄さえ伝わってくる「The End Of The Beginning」。光と影を巧みに描き分ける色彩豊かなメロディー、そして自由に飛び回るようなピアノ・タッチも印象的な「The Prince」。聴き終えた時には、瑞々しい気持ちがこみ上げて、安らかな余韻が待っている。」・・・山本勇樹(ライナーより抜粋)
曲目:
1.プロローグ
2.ホエン・イッツ・スリーピー・タイム・ダウン・サウス
3.ネヴァー・ハヴ・ノウン・アン・エスター
4.スケッチ
5. ミックスト・フィーリング
6.オマージュ
7.サムシング・カインダ・シリー
8.エンド・オヴ・ザ・ビギニング
9.プリンス
パーソネル:
ジョン・コーツJr. (p)
録音:1977年:ディア・ヘッド・イン/ペンシルバニア
デイヴ・ブルーベック、ボブ・ドロー、アル・コーン、クラーク・テリーをはじめとするそうそうたるミュージシャンから絶賛されながらもジャズ・ファンの前から姿を消した幻のピアニスト、ジョン・コーツ。当時日本のリスナーから熱狂的に支持されコーツ・ブームを巻き起こしながらも今日まで復刻されることもなかった悲運の名盤が、発表から30数年を経て奇跡のCD化!!
「私達の住んでいるエリアで、ジョンといえば「最高のジャズ」の代名詞だった。そして、謙虚であるがゆえに無名であった多くの素晴らしいミュージシャン達と同じように、ジョンも彼が受けるべき注目と称賛を受けてはいなかった。日本では良く知られていたし、ヨーロッパも彼に注目をしていたにもかかわらずだ。でも、ミュージシャン達、それも絶対的な影響力を持つ素晴らしいミュージシャン達は、誰だってジョンを知っていた。キース・ジャレットに聞いてみればわかる。ゴードン・ベック(イギリス出身の素晴らしいピアニスト。彼と私はヨーロピアン・リズム・マシーンで一緒だった)に聞いてみてもいい。そして今ジョンの演奏を聴く貴方は、なぜ私達がジョンの音楽を愛するのかを知るだろう。」・・・フィル・ウッズ
「素晴らしい。彼は最高だ!」この言葉はどこで引用してもらっても構わない。そしていかなる人も、彼の左手に危害を加えないでほしい。・・・・デイヴ・ブルーベック
初めての共演は彼が16歳の時だった。その頃からジョンの才能はずばぬけていたし、一緒に演奏するのは楽しかった。彼は絶えず成長し続ける。そしてこのアルバムは彼の音楽の素晴らしさを人々に知らしめる最高の機会だと思う。これからもこのようなアルバムを沢山出してもらいたい。このアルバムを聴いてから、友達にあげるために何枚か買ったし、もっと買う予定だ。推薦文としては、こんな感じでどうかな?・・・・アル・コーン
ジョン・コーツのジャズ・サウンドの真髄と共に過ごす、素晴らしい時。・・・・ボブ・ドロウ
「ジョン・コーツは純粋なミュージシャンだ。普通なら“キースに影響を与えたのは私なんだ"といってもよさそうなのに、そんなことには無頓着だった。野心さえあればビル・エバンスやキース・ジャレットのように名声を高めることができたに違いない」・・・児山紀芳(スイングジャーナル78年8月号より抜粋)