2011/8/24 release
北欧のひんやりとした空気から生まれた21世紀のクール・ヴォイス・・・・
セシリア・ノービーからシーネ・エイまで近年多くのシンガーを輩出する注目のデンマーク・ジャズ・シーン。その中でもいち早くエレクトロニカを導入するなどジャズ・ヴォーカルに新風を吹き込んだ新世代シンガー、スーシ・フルゴール。その個性はジョニ・ミッチェル、カサンドラ・ウィルソン、そしてリッキー・リー・ジョーンズなどを思い起こさせる。本作はスタンダードを中心にミッシェル・ルグランやヴァン・モリソンの名曲、そしてマンゴ・ジェリーのヒット曲などを交え本格的にジャズへとアプローチした作品。ユーロ・ジャズを代表するドラマー、アルド・ロマーノもゲスト・ヴォーカリストとしてその渋い喉を披露。よく冷えたドライ・マティーニのようなスーシの歌声とデリケートなサウンドが織りなす極上のユーロ・テイスト・ジャズ!
さて、本作ではスーシが取り上げたスタンダード・ナンバーとポップス・チューンが、一見してスーシ・フルゴールらしからぬものに見えて驚くのですが、あらためて収録曲のリストを吟味してみると、ヴァン・モリソンの「ムーンダンス」やマンゴ・ジェリーの「イン・ザ・サマータイム」のような、ウルサ型のリスナーの目を引きそうなトラックがさりげなく挿し込まれていて、並みの「誰某、スタンダードを歌う」とはひと味違うことをうかがわせます。そして、最初の曲「スロー・ホット・ウィンド」を聴いただけでこのアルバムが一筋縄ではいかない何かを秘めていることが、誰の目、いや耳にも明らかになります。基本的にはスーシ自身のヴォーカルとピアノ、アコーデオンに、曲によってドラム、ベース、ホーンやエレクトロニクス、ビッグバンド(!)が加わったり減じられたりして、見方によってはシンプルな構成でありながら、トラックごとに実に多彩な印象を受けます。特筆すべきは「シェルブールの雨傘」と「外は寒いよ」で、この2曲にはヨーロッパ屈指の名ドラマー、アルド・ロマーノがヴォーカルで参加しています。
(ライナーより抜粋)